「裸眼」naked eyes part 6

「裸眼」naked eyes part 6


85 0930

温度が移るもの

体温とか太陽 閉じたマブタ 厚さと薄さ

内側は想像と妄想のため 外側は可視化できる吸収神経体

個人差 明るさとか暗さ 性格と生活 私生活

中身の入れ違い 日付のないメモ 出てきた

インクで重くなったノート

カーテンの遮光性具合は 陽で溶けて薄まった分の重み

朝に聴く夜の音 昼に聴く朝の音

無理に使おうとする発音とか 内側から発せられる本人の言葉

きみと一緒にいる時にしかでない口癖

86 0930

気づいていなかったけど不調だ まるで機能していない

うわの空で

ずっと晴れない雲の中にいる気分

外気が圧縮して押し寄せると肌が痛い

ここは天気のない場所フタをされたような空

判断しづらい脳が疲労していくだけ

何かに期待しても 具象化できなければ曖昧な空想だけで枯れてしまう

圧力が加わると割れそうな感触が残る

似たような感覚や想いだけで同じようなことを繰り返して

何一つ伝えきれない

寝不足とか気のせいにしか感じない

砂を噛んで腹を壊した感じ

不意に唇を構える温度

87 1002

外で子供の遊ぶ声が辺りから消えた

くらいから不穏が継続している

路地で遊ぶ子供たちの声がもうしなくなった

じぶんを経てから過ぎた時間分

名前を呼び 連呼が続いても叫びには繋がらない

通りを駆け回る街に引付いたモノ 壁色 とんがった隅

街が引掻いたもの かたまり

ゆっくりと角でブツかって笑顔は転がる

微笑む造形は有機物と無機物

まとまった まるまった どちらか

88 1002

1町の音や自動車の行き来する音がいつもと違うから夕方から雨が降ったのかと毎日閉めている紺色のカーテンをぼんやり眺めてまた目を閉じる

2眠りが浅いと眼が乾いている気がするけど個人差による寝不足なんかいい加減な程度の思い違いのように感じて電柱が無責任にぶら下がり時計の針だけが沈黙しあう

3部屋から一歩も外に出ようとせず眠気にまた甘えてしまい瞼を閉じる

89 1002

星の動き 星の動く音が聴こえる シンコペーション

半月は出ているのか隠れているのか気になった

宇宙の緒を紐解くと展開される事柄が内容として浮かぶ

夜を追っかけて地球を何週もすればいい

体温を奪われた仕返しに日はいつも夜を連れてくる

星が近いと 土の上を歩く感触を忘れてしまう気がする

90 1003

星の呼吸が聞こえるくらい静かところ寝床だった

ベッドに落ちていた爪に背中が引っ掛かって眼が醒めた

寝ぼけながらトイレに向かう地軸の角度は たまに難しい

緩んだ蛇口から少しずつ落ちる水滴を眺めていた

ふと気になって 首を伸ばして口に含んだら

真夜中の水が思いのほか甘かった

まともな夢で映像で記憶が整理されてくれれば

朝に見るカーテンの色が鮮やかに感じることもあるだろうか

溺れる町と息継ぎ

誰よりも雨が降るのを早く感じた

大気が押し退けた層に押し寄せられる

成層谷間に雲が吸い込まれた 地面に跳ね返る温度が重なる高さ

伸びていく湿度の表色彩

暗い午後はどっぷり肩まで浸かる

浸かる 浸かる 浸かる 疲れる

退屈は通りすぎたすべてを洗う

黒斑にペパーミント色の蝶が休んでいたコンクリートの隙間

両手で顔を包み込んでくれる時間に

日はいつも夜を連れてくる

受話器の中の声が普段よりずっと低く笑った

91 1003

ダウジング

カラカラの川床にヒビ割れる

模様は星か月の鱗の手ざわり

地下の土埋している氷水を

拡張した枝葉で探す

反射と裏側の落葉と 暖寒の外に浮かぶ枯葉

僕は虫のように土を這っていた

ある月の雨は意外なほど静かだった ある雨月はおとなしかった

92 1004

眠気を超えてしまい麻痺していたものが覚醒してくる

正直とても面倒 逆に神経が冴えてきてリズムが壊れてくる

いつまでも眠れる時間と頭痛の関係 痛みの程度 時間が計る痛みの程度

脈の計る痛みの程度 覚醒状態は次の麻痺状態

冷たい苛立ち 

神経が冴えすぎた神経の頭に頭突きしたくなる

頭突きしたくなる不眠顔の中にいる人格のヤツ

時間に縛られて睡眠障害で余りにも眠れないとか

言葉に縛られて思考障害で余りにも考えられないとか

そのうち不眠が来る直前まで眠っちまおう だから不眠で眠る

導眠剤を手に取るタイミングを逃してしまうと

身体だけが起き続けたいと言い出し始め

脳はずいぶん前から眠っているのに休みたいと伝えたがる

93 1003

ビタミン

それぞれの色彩の皮膚の内外

地域差による日照のための時間差

太陽は熱くて子供たちを飲み込む

色が吸収しない場所が目に映える錯覚

螺旋状の紐や個人差による変形具合

時間による圧迫 上下のラインは圧迫そのもの

他人の眼を気にする前に自分の眼を洗うべきなのに

思考が縮んで沈むよりは 昨日の皮フから脱皮して

今日の皮フから脱皮すること

94 1003

アイロニー

緩い空が見たいと思っていたら

左のこめかみが破れて空気が抜けていった

からっぽのアタマに戻って行くと 気持ちも身体も

寛ぎ始めてくる

鼓膜に戻るまでの距離を唄っている

跨ぐ為のあんたの影はどのくらいの長さだったろうか

厚みとかあっただろうか 陰が跳ねる 跳ね返って消える

とってつけた言葉は情けない発音にしかならない

今晩も間抜けな月が浮かんでいる

95 1003

雨粒と重力

気配を感じ始める 距離と時間は匂いの記憶

雨は逃げて行かない

逃げていくのはいつも気持ちの方だけ

ところで朝の悲しみの涙は誰の為に流れたの?

1日の痛みはテキストには載っていない

永遠にピッタリなのに大切なものが指をすり抜けて零れていった

表層的なものが溶けていった

スタコラたぶん変わりながら 平穏がひしめき合う

96 1003

離人状態を作っていく作業みたい

触れた傍から風景が消えていく始末

いつまでも再開しない情報伝達が止まり出すと困惑し

また浮かび始めているイメージを信じる

つまらない呼吸になる つまらない表情になる

吹き消して

固執してた時間を笑う

97 1003

午前零時をまわってからの嫌な空腹感がする

温度の乾く歯の表面が痒い

たぶん身体の水具合がおかしい

調子が戻って来ない実感が続く これが現実感覚なのかも

骨が歪んで身体が軋む 似たように考えも歪んで軋む

考えている時よりも単に行動している方が気の紛れる場合もある

ひとり言が出ていた気がする

脳天がブレただけで本当は何も言ってない

雰囲気がその人の特徴であるならば名前なんてただの記号にしか過ぎない

儚さが後部座席で転寝をしているみたい

勝手に進めているし 勝手に進んでいる

98 1004

毎回、酷く疲れる

うんざりと骨の中心がくたびれてる

そこまでひどい状態だったら

一度くらい身体も心もバラバラに分解して大掃除すりゃいいのに

キョトンとしながら顔の幕を引き 

ありきたりな顔を

なかったことにしている

都合の悪いことを

知らないことにしようとしている

夜の瞼に包まれて ただ浮かんでいればいい

陽が短いと気分が沈んで 長すぎると飽きるのは

気のせい

我にかえった時に午前と午後のどちらだろう

99 1007

メロディは良いんだけど、テンポが悪い感じ

受け身の立場のままだと傍観死する

飢えて死ぬような感じか 満腹すぎて動けない感じか

現状を変えようと思わないと何も進まない

少しでも何か良くなる 変わると思わないと身体も脳も停止したままだ

結局なにもできずに 突っ立ったまま終わるのは悲惨だな

電線に何も配線されていない電信柱みたいな感じになりそう

もう少し俯瞰できていないと 擦り減らすところで終わってそう

だいたい放置しててもいいし だいたい関係ない

それでも継続しているのが今の諸々の付き合いだろうし

100 1008

扱い切れなくなった荷物を捨てる

不自由にするもの たまに変な欲望 セコさ

後付けでいいテーマ 転寝みたいな主題がゴロゴロ転がっている

難しく考えている 時間を経過しにくくしている

しなきゃいいことばかりしている 結局最後は

あるていど自分を固定するという地味な作業

肌に引っ付く言葉だけでいい

他人の言葉で喋りたくもない

舌を噛むような情報言葉が口の中に紛れ込むとしたら

時代に無理に合わせるて過呼吸気味になる

そのままで十分なのに 飾らないと不安になって

化粧が厚くて何処にも素顔がないみたい 単なるデコみたい

101 1008砂まみれ

肌が脳内みたいにジャリジャリする

空洞だし砂漠だし 気が散ってるし うわの空だし

視界は良好のハズなのに

眼球の汚れをキレイに拭き取った方がいいとかアドバイスされる始末

風で揺らされて 風景自体も揺らされてしまえばいいのに

メガネを外して視界が揺らぐ世界は

別に視力矯正してまで まともに見たい世界って全体の何割くらいだろう

まあ 朝起きて鏡に映る顔にうんざりする人数と似たようなものだろうか

102 1008

うるせえクソ野郎!

忘れるために生きているんだ 情報なんかクソくらいだ 除法だよ 割まくれ!

ある程度ループして リピートして やっと自分のものになるから

とりあえず 放っておいてくれ 縁のあるものは繋がるし 放置しててくれ

愛想良くするから放っておいてくれ 時間にも限界があるし

俺は時間とともにだんだんと気持ち悪くなっているのを知っているし

なるべく無難にあんたらから過ぎ去るように努めているから

散歩中に何もかっぱらわないから そっとしておいてくれ

103 1008

海も機嫌が良かったり悪かったり

洗ったり さらったり 生命のポン引きだったり

月に引張られたり 揺らぐ波間は息継ぎみたいだ

気が狂うと水平線が2つある 地平線も複数ある

アタマの角度をどうにかすると乱反射してマブい

海水と淡水で光が屈折する場所もある そこそこ肥えたゾーンだったりする

ウヨウヨいろんなものが泳いでたり こびりついてたり

波の影が波に似ている

寒流と暖流は海の動脈と静脈みたいな気がしたり

誰かのバラ撒かれた遺灰が 生暖かい海水に浸かり何処までも流れていく

飲みこんだり 海洋生物の糞と混じる

そんなものでよろしい

104 1008

過去を正当化できないから、まともな意見を言いたくない

欠陥した記憶の中に生きている人

欠落した記憶の中ででも死んでいる人

面倒そうだから夢の中でも会いたくない人

時間を信じないから過去が余り得意ではない人

時間を上手に使えずに人格が鈍くなってしまった人

過去はただのノスタルジーでクソだと思っている人

これを書いた1秒後も過去

時間と記憶は理解しようと思うと気が変になる 触れちゃう~

健康上、過去は楽しいだけで終わらせて判断しない

定時に終わる過去が発生する

嫌いなヤツは風化してどうでもよくなる

忘れられることが最も寂しいことなのだろうか

ひっそりとしていたいし 放っておかれたい

だいたい忘れていく 忘れていく機能を大切にする

固執は変質 手放し乗りで潰れた方が気持ちよさそう

105 1008 沈黙剤

観念という古臭いダウナーがあると

過ぎて行った過去が剥がされたり時間が落ちてくる錯覚にとらわれる

フラッシュバックは再体験で とにかく面倒

謝られても覚えていないことに関して どう接していいか対応と反応がわからない

それに別にネガティブを書いてない ああ根暗って困る

ああ根明も面倒そうだ こっそり自慢を増やしたいのに

不安定からくる貧しさ ドボン もう案外と気になることが減り出した

いい訳のまま過ごすのは後々厄介になりそうだし

グダグダ感が情けなくなってくる始末

もう どうでもいいや

106 1008

死を通り越した希望に にんまりする

成り行きを見守る重要さ 日陰者の夢は居たフリが得意

抑圧が一定を越えると負荷が滲んでバカらしくなる 浮かれてた方がまし

笑われて死にたい 笑って死にたくない 笑われて どっちでもいい

寂しくなることさえ出来ないことは不幸なのかな とにかく平常心 できるかな平常心

転がって内省に突き当たる前に後ろを壊す行動範囲 耄碌双六

抽象が続くとバカになる 言葉はどのくらい抽象

厳格さを吐くモノの感覚良心的で思いのある感覚ってなに

風に向かって吐くツバみたいな言葉が二倍の強さで戻ってくる

認識が伝わる具合 思考が言葉になる前のほやほや

正しい答えを探して土まで掘り返す 普通という認識って最強

普通って状態が最も怖い かすり傷さえ負いたくないのに

怖いもので構成されている

陰気は湿っている 真面目にふざけている

厳格さに良心も粗末もあったものじゃないらしい

とにかく血管を良好にしておこう

107 1008

制御不能だから楽しいと言った連中がまたやらかす

ガッカリするヤツに会うと本当にガッカリする

誰々が居た空間やら景色を埋める そういう代役

完成図があると発狂して進めない つまらない

言い訳で過ごすような生活は曖昧 何もしないことは特に正当化されない

他人が気になる程に自分が不要に感じる始末

多様化から自己仕様へ変化させて乗り継ぎ感がぐらり

散々に気が散って 散り散りのまま気分の層が高くなる

見上げた首の頚椎損傷具合ときたら労災

脇腹をくすぐる陽気な笑いが死に対して抑圧し規制する

くすぐる

108 

煩悩は煩悩

(思い煩ってこそ煩悩)

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