1月19日土曜日 割礼 / 渚にてレヴュー
よもや昼過ぎに起きてあきれられた。
夕方まで論文を書いていた。
なんでいつも出掛けるすこし前に準備しないのだろう煉獄。
別途記載をしようとしたら自然な流れで、
そこそこレヴューになってしまった。
以下、割礼 / 渚にて レヴュー
18時前に家を出て得三に「割礼/渚にて」ライヴに行く。
一列目と呼んでいる前の方しか二人分のスペースがなかったので、
モニター覚悟で臨む。
なんとなく久しぶりに見る顔や、
似ている雰囲気の人がやたらと多い場所でわりと油断すると声かけて随分と
時間が経ってから喋ってから人物から「別人です」と告げられるのも多々ある。
もう逃げずに受け止めることにした。
そういう迷惑な広がり方もあるだろうし、考えたくない。
2010年の「星を見る」音源は聴いたけど、
最後に行ったのは10年位前だろうか。
かつて勤め先で行けそうにないと判断したとき、
体温計をこすって38度と少しにしておいて早退したのを思い出した。
2003年くらい。
00年代前半は何度か行った。
ネットも今ほど出なかったので宍戸さんからハガキがライヴの度に届いてた。
年を重ねてゆくっりではなくて辿り着いた結果、
極度のスローテンポでも飽きさせない。
宍戸幸司ストロークはさらに深くゆっくり重層として武装していた。
上着は変わっていたけど、バッジは付いていた。
エフェクター15個くらいはあった。
エアステーションもあった。
山際秀樹のギターでちょうどよく空間を満たしている感じ、
2、3人体制の時はぐらついていた。
MC-505でベース音を出していた時期も記憶している。
鎌田ひろゆきベースも多すぎず少なすぎず、
BPM6~70の曲もあり、
ゆっくりだから致命傷なミスにつながるが違和感なく構築していた。
松橋道伸のドラムはますますタフにタイト化していたと思う。
MCがいつも通りだった。
バンド全体の完成度充実度は孤高といっても過言でもない。
むしろMVB2008年再結成時
(これがビックリしたくらいしっくり来なかった)での経験よりも遥かに良かった。
特に20代前半は、
宍戸幸司、羅針盤での山本精一、AMTでの河端一の演奏に相当影響を受けた。
エレクトロ、ヒップホップ、ダブ、テクノ経由して
ここ最近、ポップス、ジャズ、クラシックに傾倒しているけれど、
出自はロックだなあと改めて思った。
サイケなのか。いろいろとサイケが含む作用だと思う。
あまり考えないようにしておこう。
ENでのintroからのゲーペーウーがやっぱり好きだなあ。
それを待っているというか、
最もな急所として割礼を確立させたから、
曲が似すぎていてデジャヴュとして近親相姦を繰り返している。
いままでもこれからも続くのだろう。
速いテンポでメロディアスにすれば商業的には簡単だったはず、
でもしなかった。
それが圧倒的な揺れ続ける音圧を生み落としたんだから。
渚にてはようやく観れた。
行ってろよ、と突っ込みたくなる。
観てはいないけれど観ていた映画のような感じ。
どうしてライヴに行かなかったのか不思議なくらい。
音が出た一発目から、正面突破してくる音圧は分厚かった。
夫婦だからとはいえ、隙間があるとはいえ、
そこにこそ言い知れぬ強度があったり、
安易に不協和音、フィードバックや構成やメロディが甘いからヨ・ラ・テンゴな感覚とかもわざわざ引き合いに出したくない。
しいていうと女性ドラムの音数が少ないが多くする必要がない状態はある。
何かを引き合いに出す人って言葉に困るのだろうか。
もっと別なもので、独特。
渋いけど同時にファンシー感は確かに存在している。
出せそうだけれども絶対に出せない音。
ムリにやったら破綻する、その覚悟があれば認識をせざるを得ない。
バンド全体に音を含ませて恍惚音がでかい。
帰り際にふらっと見かけたので、
吉田正幸さんkeyに、15年ぶりに聴きましたと伝えすこし談笑。
以前羅針盤で聴いたと伝えたら、
「羅針盤のファーストと渚にてのセカンドアルバムが同じ時期に出たから、
一色単にされるんだけど全く別物なんだよねえ、と」
話が続き
「むしろ対局というか磁石だったらNとS、真逆、言葉では言いあらわせられない」と言われた。
実際識別不可能だし、
いまレコーディング中で秋に新譜が出るのなら再聴しようと思う。
すぐに答えは出ないだろうし、結局は知りえないと思うけど。
あえて印象を感じるなら渚にてが乾季なら。羅針盤は雨季がある。
羅針盤が白なら渚にては黒とかそんな程度。
どちらのバンドにしても忘れものを取りに行ったような、懐かしさではない、
毎回、新鮮味を感じてしまう現象というのが事実として共通している。
ヒーヒーいいながら疲れて寝る。
久々に夫婦ともども翌日まで耳が遠く聞こえるパターン。
たっぷりと演奏して、
ファンと触れ合ったり、あのあと打ち上げとか
50代とか60代とか体力的に考えられない、鍛えなきゃと思った。
眠る前に「キム・ゴードン自伝GIRL IN A BAND」を読む。
2003年にSWEET RIDEライヴに会ったとき、
APCのキムがデザインしたイラストTシャツを着ていてら、
さらっと、気づいてくれてイラストに加えKIMと書いてくれた。
捨てられないTシャツ。
結構、いい思い出。
想っていたよりずっと身近な印象
「人は、誰かが自分自身を信じているのを見るためにお金を払う」金言とか
リチャード・カーンがドン引きする女に関することなど、
話し言葉に近しい言葉で、短い章でつないでいるので、わりと読みやすい。
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